2011-03-24

震災トラッキング

先日、会社の全体集会がありました。
で、まあ、ありがちなのですが、集会では、複数のお偉いさんから、ありがたい講話を賜ったのでありました。で、何人かでしゃべった割には、内容は大体同じで

「市場調査(マーケティング・リサーチ)への風当たりは強くなるけど、まじめに仕事をしましょーね、いつかきっと、市場調査が必要になるときは来るはずだからさ」

といったところでした。
まあ、当然ですよね。

市場調査は、インフラ産業とはいえないし、インフラ産業に近いともいえない。まあ、冷めた目で見れば、今の市場調査って、パチンコ屋みたいに、あるに越したことない産業ですよね。そもそも、この時期にマーケティングとか騒いでいる人がいたら、どんだけ欲深いやつなんだよと思われることマチガイなしなわけで。

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が、しかし、自分たちの仕事を、市場調査ではなく社会調査という視点で考えれば、当然だけど、ちょっと違うのかもしれない。

今現在、被災地域のニーズをすくい上げているのはマスコミ、ジャーナリストでしょうかね。確かに、彼らは、被災者の声を、メディアを通じて、役所や全国の皆様に届けることは得意です。でも、マスコミやジャーナリストが、平均的な被災者のニーズを漏れなく把握できるのかといえば、、、、まあ、それは難しい気がします。

そもそも、マスコミは記事になることしか広めないだろう。さらに、記事になる事柄と、被災者にとって必要な支援とが一致する保証はないはず。あと、彼らが、いつまで取材してくれるかも未知数です。ということを考えると、マスコミによる情報収集だけでは、心もとない気がしなくもない。

となると、社会調査の出番。震災トラッキングをやればいいのかも。

被災生活は、今、始まったばかりです。被災者のニーズの種類と重要性は、今後、長きに渡って変化するはずです、、、よね。そして、役人は、被災者のニーズを掴み、施策に優先順位をつけて実行する必要があるはず。そして、もし、被災者のニーズと役所の施策とがマッチすれば、被災者も役人もハッピーになれるはず。

これ消費者を被災者に、役人を企業に読み替えれば、市場調査と同じ枠組みですよね。そう、つまり、市場調査会社は、震災地域にいる被災者を対象にした調査をやればいい。お客さんは役人。

しかも、信州大の辻先生は、中越地震のときの震災トラッキングの知見を、ブログにまとめてくださっています。

辻 竜平(Ryuhei Tsuji) Ph.D.
地震発生時における被災地などへの提言
http://rtsuji.jp/jp/2011/03/post-78.html

調査のフレームもニーズもあるなら、市場調査業界は、手弁当で震災トラキングを行うと、世間の皆様にとても喜ばれるのでないかなあ~、なんて思ったりします。とくに、ネットが不得意でも、フィールドに強みがある会社なら、世間様に存在感を示せるのでは、なんて思ったり。

まあ、現実的には、社会調査が得意な調査会社のじゃましているだけかもしれないけどー

雑感なのでした

2011-03-23

過熱しない原発報道

今日も原発ネタです。

なんと、ついに、今日の夜、3号炉?の中央制御室に電気が通ったそうです。
あと、懸案の2号炉も、故障している冷却ポンプを交換すれば、なんとか炉の冷却を始められるかも、とのこと。関係者の懸命な努力の結果、事態収束まで、一歩一歩ですが確実に近づきつつあります。まだ予断は許さないのですが、この調子でうまくいくことを願うばかりです。

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さて、今回の原発事故、天災が事故原因だったとはいえ、思いのほか、マスコミがセンセーショナリズムに走らなかったことが、印象的でした(or ですね)。

放射線が空中にばら撒かれても、今回の報道は、思いのほか落ち着いています。ホント、この落ち着きようは、マスコミは、東京電力や政府から、お金をもらっているのか???と疑いたくなるほどです。

といっても、正直な話、今までがひどすぎた、、、という気がしなくもありませんが。

思えば、15年前くらいにおきたJOCの臨界事故のときのことです。そう、JOC臨界事故とは、東海村にある原発用燃料を作っていた工場が臨界事故を起こし、強い放射線を浴びた数名の作業員の方がなくなったという大事故です。

で、その時のマスコミの報道がひどかった(と思う)。

臨界事故によって、東海村に住む人が、今にも放射線の影響で死ぬ!というようなトーンで報道しまくっていた記憶があります。特に、東海村の住人が「放射線の影響で体がダルイ」などとインタビューで答えようものなら、それ見たことか!って感じに、鬼の首を取ったように、放射線の危険性を煽りまくっていた覚えがありますね。

確かに放射線は危ないと思います。が、東海村の人が放射線の被害を訴えたからといって、被害の原因を放射線に帰すのは、いかにも安直な報道だよな~という気がしていました。

で、今回は、そのような煽るだけ煽って、はいさよなら~などという報道もなく、珍しく落ち着いているなあ~なんて思う今日この頃なのでした。

2011-03-19

ついに、42mブーム放水マシーンを投入です

今週は、地震関連の停電騒ぎで、なにかと落ち着かない一週間でした。まあ、そんな事も影響したためか?、昨日は終電後に仕事がやっと終わり、タクシーで帰宅となってしまったのでした。あー、つかれた。

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さて、地震後の津波で故障してしまった福島の原子力発電所ですが、原子炉や燃料棒保管プールの冷却機能復帰に向けて、各方面が多大な労力を投入しております。

で、3号炉?の燃料棒保管プールには、いままでは消防車が放水していたのですが、それにくわえて、今日・明日から力強いマシーンが放水に加わることになったようです。

有限会社 早水圧送

早水圧送さんがもつ、なんと42mブームのコンクリート打設マシーンから、保管プールに水を直接注入するそうです。こんないいものがあるなら、何でもっと早くから!と思わなくもないのですが、早水圧送さんのHPによると、打設計画が重なると調整が大変、、、ということなので、きっと調整が大変だったんだろうなあ~と言う感じなんでしょうねー

1号炉・2号炉の方は、分電盤にようやく仮設電力がつながったようですね。あとは、バルブやポンプ・モータが上手く動けば、緊急冷却装置が使えるようになるそうです。もうちょっとですね、、、と言う感じですが、施設自体が、津波の海水がかぶったり、建屋が爆発で崩れたり、、、、と大トラブルが頻発しただけに、機器がちゃんと動くかは、かなり未知数なのでは、、、、、という気もしなくもないです

あとは、神様と仏様のご加護に頼るほかない気がしなくもない、、、と言う気がしたのでした。

2011-03-15

放射能の人体影響への基礎知識

地震が起きて、5日目に入りました。

今日は、通勤で使っているつくばエクスプレスが、なんと午前10時~午後8時まで運休なのです。と言うことで、会社には行かず、自宅待機することにしました。

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で、家ではニュースを見ていたのですが、昨日、今日あたりから、福島第一原発の復旧が、相当難しい状況になりつつあるようです。昨日までは、建屋の屋根が吹っ飛ぶ程度で済んでいました。が、今日になって、何が原因か良く分かりませんが、結構な量の放射線が環境中に拡散しているようです。検出された線量は、昨日は数十μSV位でした。が、今日になって、原子炉建屋のすぐそばで400mSVが検出され、素人考えですが、許容範囲の上限にひたひたと近づいてきている気がします。
で、その時、そういえば、かつて千葉県は稲毛にある放射線医学研究所によく行っていたことを思い出し、HPを見てみたら、こんな感じのまとめが書いてありました。

放射線医学研究所
東北地方太平洋沖地震に伴い発生した原子力発電所被害に関する放射能分野の基礎知識
平成23年3月14日 13時50分更新

放医研(ほういけん)とは、放射線を利用した医学を研究する国の研究所です。強い放射線(γ線とか、粒子線)をガンにあてて、ガン細胞をころすとか、その手の治療というか研究をしている所のはず、、、です

で、放射線の人体への影響で、われわれが知るべき事は、こんな事でしょうか。

(1) 人体に悪影響(長期・短期)をおよぼす線量には閾値がある(=閾値以下なら問題ない)
(2) 被爆(するかもしれない)量は、普段の生活における健康リスクで相対化できる
(3) 被爆を防ぐ手段がある

(1)と(2)はとりわけ重要だと思います。「放射線」と聞いただけで、「とにかく危ない!」と反応しがちです。が、必ずしもそう言うわけではありません。つまり、放射線を浴びても、それなりに許容量があるのです。さらに、そもそも病気や死のリスクは、放射線以外にもたくさん存在します。

(3)も大事ですよね。弱い放射線なら、家の鉄板の雨戸を閉めるだけでも、まあ効果があるのではないでしょうか。

ということで、あまり慌て騒がず、正しい知識をもって落ち着いて行動するのが吉なんだと思います。まあ、だからといって、何も問題ないというわけでもないのでしょうが。

あと、放医研の類似の施設に、広島に放射線影響研究所というのもあります。
放影研は、原爆や放射線の人体に対する影響を疫学的に研究している施設だったと思います。

放射線影響研究所

こちらのHPも、わかりやすく放射線の影響をまとめてあるので、かなり参考になる気がします。

ということで、今回も震災ネタなのでしたー

鍋でご飯を炊く方法

My Life After MIT Sloan
電力を使わずご飯を炊く方法-土鍋・圧力鍋で炊飯

節電のために炊飯器を使わないで、鍋でご飯を炊きましょーーーと、My Life After MIT Sloanさんのブログに書いてありました。はい、大賛成です!

実は、僕は、ご飯を炊くときに、炊飯器を使いません。というか、炊飯器持っていないです。毎回、ふつうの鍋(ジェーソンで1000円)か土鍋で炊きます。(仕事が忙しくないときは、なるべく自炊してます)

My Life After MIT Sloanさんは、丁寧に火加減調整して炊きましょうと書いておられます。が、普通に炊き上がればよいなら、火加減調整しなくても、ふたを途中で開けても大丈夫な、もっと単純で、Robustな方法があります。

それは、、、、、

「すごい弱火で、ひたすら火にかけるだけです」

実は、火力を調節する方法は、強火でお米が焦げてしまったり、すごく吹きこぼれたり、ご飯に芯が残ってしまったりと、失敗する可能性が結構あります。(というか、かなり失敗しました)。
あと、火加減調整って面倒だし、難しいです。

で、いろいろ試行錯誤した結果、僕がたどり着いたのは、「弱火でひたすら戦法」です。

炊き方は、最初から最後まで、すごい弱火でほっとくだけ。
お米が炊き上がってくると、湯気が少なくなってきます。そのころ炊き上がりを確かめましょう。おそらく、ほぼ炊き上がってると思いますので、あとは、火を消してあとはテキトーに蒸らすだけです。

ところで、強火⇒弱火という火力調整は、短時間で炊き上げたいというニーズに対応していると思われます。というのも、強火にするのは、大雑把に言えば短時間で鍋の中の温度を上げたいからです、、、、よね。でも、強火のままだと、お米が焦げたり、お米の芯まで炊き上げる(お米の芯まで熱を通す)のに時間が足りないから、弱火にしたあと、さらに蒸らすのだと思います。

だとすれば、はじめから弱火でゆっくり炊けばよいはずです。
そうすれば、お米の芯までじっくり熱が通るはずですから。

実際、この方法で炊き出してから、ご飯を炊くのに失敗しなくなりました。

水の量も通常通り(コメ:水=1:1 / Volumeベース)ですし、事前に洗った米をざるにあげておく必要もありません(これ面倒!)。あと、途中でふたを開けても、普通に食べるなら、別になんてことありません。むしろ、僕は、水が沸騰しだしたところで、熱伝導を均一にするべく、シャモジでお米をザットかき回したりしてます。

おいしさを求めるならMy Life After MIT Sloanさんでしょう、まちがいなく。でも、まー、普通に食べれれば問題ない庶民的な・B級舌の持ち主なら、「弱火でひたすら戦法」で問題ないとおもわれます、、、たぶん。

震災関連ネタでした

東北地方太平洋沖地震 2

地震から丸3日がたちました。

津波被害の状況が、どんどん明らかになっています。

そう、金曜の深夜、会社で日経新聞のHPを見ていた時のことです。HPに大きな文字で、「陸前高田壊滅」とだけ書かれていました。そのときは、「いったい何のことだろうか??」と意味合いをはっきりつかめなませんでした。が、ここのところの報道で、ようやく壊滅の意味を理解することができました。津波が町を飲み込んでいく様子は、本当にショッキングでした。甚大な被害を受けた地域からは被害情報が出てこないとは、まさにこういうことなのでしょう。

陸前高田市や南三陸町のみなさんに、あらためて、お見舞い申し上げます。

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さて、今日は、朝から出社しました。
つくばエクスプレスは、朝から通常通りの運行。しかし、14時50分から21時まで停電による運休ということで、お昼には家に帰ってきました。

会社では、数人の同僚が出社しました。
同僚たちは、表面的には落ち着いている様子でした。が、やはり、どことなく落ち着かないようです。上司が、無意識に鼻歌を歌いだして、他人に指摘されてはじめて気づいたり、、、、後輩の女の子が唇をブルル・・・と、突然な鳴らしたり、突然、ぼんやりしてしまったりと、みんないまだ、かなり動揺しているようでした。こういう心理状況を、PTSDというのかもしれません。

僕自身も、いくつかクライアント対応したのですが、全般的には、ぼーーとしていた気がします。

明日も、電車が走るようなら、朝から出社します
といっても、午後からは、停電対策で仕事も終わりなのですが。

年度末でたくさんやることあるし、あまり、ぼんやりしていられないのですが、、、、、

2011-03-14

東北地方太平洋沖地震

大変な地震が起こりました。
何よりもまず、今回の地震の被災者の方に、お見舞い申し上げます。

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地震は、会社で打ち合わせの最中に起きました。過去には経験したことがないような、大きな揺れを感じ、これは大地震に違いないと確信しました。

すぐに、ミーティングルームの扉を開け、そしてみんながいるフロアーの自動扉を開けに走りました。地震の揺れで開けた扉が、再度、閉じないよう扉を押さえながら、何気なく外に目をやると、隣のビルが大きく揺れているのが見えます。

数度の大きなゆれの後、ようやく地震は収まりました。が、強い余震が長く続きます。
周囲の同僚たちも、かなり興奮してる様子、フロアー全体がザワザワしています。
会社からの、従業員に対するアナウンスは、ほとんどないに等しい状況。
仕事でもそうだけど、こういう非常事態でも、会社は従業員をサポートする気はほとんどないようです。

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夕方になると、会社近辺に住んでいる同僚たちは、早々に帰宅しだしました。 その様子を見ていたほかの人も、何とかなるだろうとい感じで、つられて帰宅していきました。ぼくも帰りたかったのですが、通勤で使っているつくばエクスプレスHPがダウンし、情報が皆無。また、JR常磐線も終日運休のアナウンスがあったので、あきらめて会社に泊まることにしました。

ところで、こんな混乱の中でも、多くの同僚が会社を出たので、オフィスは大変静かで落ち着いました。これは、とてもラッキーなことだと思いました。しかし、興奮していたのか、あまり眠れませんでした。

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次の日は、JRは始発から動くかと思ったのですが、そうも行かず、なかなか電車が動きません。そもそも、つくばエクスプレスは、HPが相変わらずダウン。情報がまったくとれません。が、ジョルダンの交通口コミサイトを同じく会社に泊まっていた同僚に教えてもらい、HPをみると、なんと八潮まで動き出したとの情報をゲット。すぐに秋葉原駅に行き、電車に乗ってとりあえず八潮まで帰ってきました。

でも、そこから、自宅がある流山まで向かわなければなりません
しかし、タクシーは長蛇の列。バスも同じような状況です。

あきらめて、家に向けて歩き出しました。
用心して、地図は会社で印刷しておきました。
同じ方面に歩く人が結構います。
ひたすら、首都高脇の国道を歩きます。何事もなかったように走っている車を見る限り、地震があったとは思えないほどでした。

9時半に会社を出て、電車が出発したのが10時。八潮に着いたのが10時半。そこから歩くこと2時間、12時半ごろ、ようやく家に着きました。

とても疲れました。
徹夜明けで、2時間以上歩くのはこたえました。
が、安全に帰ってこれただけでも、良しとしなければならないでしょう。

しかし、歩いてでも帰ると言っていた人は、きちんと家まで帰れたんでしょうか?

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明日から、首都圏は計画停電。
発表の直後から、エアコンの設定温度を18度に下げ、上着をはおっています。
鉄道では、京王や西武は、地域によっては、運休を予定しているそうです。

はたして、わが社は営業するのだろうか????
無理して営業するほど公共性と重要度が高い仕事とは、到底、思えないんだけど、、、、
(それに反して、学校暦が立派なひとは多いのだが)
しかも、明日は朝9時から、グループ内での勉強会。
う~~~~~~ん~~~~~~?????

そうそう、朝方に、ほとんど誰もいない館内放送で、月曜日の予定はHPで確認しろ、と連絡していたのですが、今現在でも何の情報もありません。

そもそもたどり着けるか自体が疑問なんですが、、、

2011-03-11

合成の誤謬のような話でした

先週の日曜日は、とても楽しみにしていたNHK特集「シリーズ 日本人はなぜ戦争へと向かったのか ~第4回 開戦・リーダーたちの迷走~」を見ました。

勝つ見込みがないアメリカとの戦争に突入した理由を、軍部の暴走に求める論調って、よく見かけますよね。

でも、個人的には、この論調をぜんぜん納得できませんでした。
というのも、軍人が勝つ見込みもない戦いを、積極的に支持するわけがないと思うからです。軍人は、戦って勝つことによって存在価値が出るはずです。そう考えると、軍人が勝てない戦争をするわけないはず。まあ、だから太平洋戦争は、暴走なのかもしれない。だけど、暴走の中でも、到底ありえなさそうな暴走だという気がして、軍部の暴走論に、いままで納得できたことがありませんでした。

でも、今回のNHK特集の分析は、軍部の暴走論とは一線を画していました。
で、そこがとても面白かった!

日本は、満州事変以降、多大な犠牲を払って、中国を侵略しました。しかし、国際社会は、日本の中国への侵略を許しませんでした。つまり、中国からの撤退を求めてきました。(でも、べつに、中国側の正義を優先したわけではないと思うけど)で、ここで、日本政府は、国際社会との調和を重視するか、あるいは、多大な犠牲を負わせた国民とも約束を重視すべきか、という決断を迫られました。そう、間違った意思決定について、政治家や官僚は、国際社会か、国民に落とし前をつける必要があった。

で、どちらを選んだか?

政治家は、国民との約束を重視しました。
まあ、政治家が、短期益な保身に走ったって事ですよね

ということで、日本は、国際連盟から脱退し、国際社会からは孤立してしまいました。
こうなると、国際社会からの貿易による資源提供を受けられない日本は、ますます資源確保のために、さらなる侵略に走り、そのことが、さらに孤立化と、国際社会との対立に拍車をかけたのでした。

で、だれかが腹をくくって(というのは、中国からの撤兵のこと)、国民か国際社会にワビを入れればよかったものの、だれも責任を取らずに事態が進んだ結果、アメリカとの最終交渉も失敗におわりました。

で、結局、どの軍人(陸軍・海軍)でも勝てると思っていなかった戦争をする以外に、日本が立ち行くすべがなくなったのです。だけど、戦争することも立ち行かない選択肢だったというのは、軍人の間でさえ共通認識だったのですよ、というのが、NHK特集の内容だったのです。

ということで、中国侵略への意思決定自体は結果的に間違っていたのですが、その後の軍部は、まあ合理的な意思決定をしていたんですけど、だからこそ戦争に突入したということのようでした。

個人的には、合成の誤謬のような話で、とても面白かったのでしたー