2010-03-14

ドメイン・ベネフィット・イノベーションまとめ

My Life in MIT Sloan
日本企業が復活するためには、労働の流動化は必須
http://blog.goo.ne.jp/mit_sloan/e/c4846ca55fbb081c301a8b44875ef64a
 
Lilacさんの主張をまとめると、こういうことか。

技術体系と組織体系は一体化している
技術体系は組織能力に従属している
したがって、イノベーションは組織(能力)の制約下でしか起こりえない

かつて利益の源泉だった技術にエンジニアが固執してしまい、イノベーションを生み出せないことが多い。というのも、利益を生んだ技術をサポートした組織体系が、イノベーションのボトルネックになっているからだ。だから、イノベーションを起こすためには、大掛かりなリストラを断行するか、技術をもった社員をスピンアウトさせるしかない。したがって、起業するインセンティブを整備することは重要だ

たしかに、ありがちな話だ。現実的に考えても異論はない。
でも、しかし、どこか本質的でない気がするし、技術が組織に従属するってのは常識的すぎて面白みがない。

 この主張には、エンジニアが既存技術に固執してしまう理由に対する考察が欠けている。つまり、なぜ、既存技術や、それをサポートする既存の組織体系の維持にエンジニアが固執するのか?ということ。Lilacさんは、理系で人を取り巻くシステムに人の動機が埋め込まれると考えるようですから、「エンジニアは保身的な人種だから」、と言う理由はお好みでないでしょう。

 では、なぜか?

おもうに、技術や組織が何のために存在するか?が明確でないからだろう。
マーケティング的にに考えれば、顧客ベネフィットに基づく事業ドメインの定義や周知が不徹底だということだ。

技術や組織は何のためにあるのか?

究極的に考えると、顧客のベネフィットを実現するためにある。平たく言えば、お客さんの笑顔を見るために、技術や組織がある。とすれば、お客さんが喜ぶのであれば、どんな技術を使おうと、どんな組織体系を構築しようと関係ない。エンジニアが固執すべきは、お客さんの笑顔にであって、技術や組織体制ではないからだ。顧客ベネフィットを本当に重要だと考えているなら、顧客ベネフィットを実現するための新技術導入や組織体系の変革に反対する理由などない。

そう考えると、既存技術や組織にこだわるということは、顧客ベネフィットに基づいて技術開発や組織変革をしていないということになる。だから、考察すべきなのは顧客ベネフィットに基づいた技術開発や組織体系の構築を、どうしたら上手く進められるか?ではないのか。そして、この要因の考察を保留したまま「既存組織の制約と社員スピンアウトの必要性」についてLilacさんが主張しているから、説得力はあっても、論理的とは思えない主張になっているのだと思う。

といっても、顧客ベネフィットに基づいたドメイン定義や技術・組織戦略の構築は、現実的には不可能なのかもしれない。だから現実的な対処法としては、Lilacさんが言うとおり、社員に企業を促すのがベターなのかもしれない。

2010-03-09

市場調査の仕事をしてますが他人事とは思えません

面白い記事を見つけた
Life is beautiful
もし日本のメーカーが iPhone を発売していたら..
http://satoshi.blogs.com/life/2010/03/i3001.html

あはは、面白いですね
添付ファイルで一部読めないものがありますって言い訳いいですね

しかし、他人事とはおもえません
市場調査の仕事をしていますが、営業用の企画書をぼんやり書いていると、すぐ仕様書になっちゃうんですよねえ~

ホント、気をつけなきゃいけませんねえ~
まっ、相手の立場になって物事を考えるってのは難しいってことだ

2010-03-08

3月7日まとめ&柴田淳

今日は、北茨城の花園渓谷にいきました
どんどんどんどん山を車で登って行き着いた雪景色




たぶん、花園川と四時川の分水嶺のあたり
寒かっただけあって、さすがの雪景色
わざわざ好き好んでこんな場所来る人などいるわけない
でも、だれもいないこの場所が気に入っている

このあと、海を見てご飯を食べて家に帰りました

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柴田淳っていう歌手見つけた

柴田淳の素顔 ドキュメンタリー3
http://www.youtube.com/watch?v=w0LkhPnLU_g&NR=1

この人、せつなすぎる
せつないほど正直な人だとおもった

彼女は寂しい、人に認めれたい、とインタビューで何度も繰り返した

これだけ注目されていても、人に認めて欲しいと思うのか、
あるいは、注目されているからこそ寂しいのか。
ミリオンセラーがでれば彼女は寂しさから開放されるのか?

その辺は、よく分からなかった
個人的には、彼女はミリオンセラーアーティストになっても、まだ寂しさを癒せない感じがした

2010-03-07

要は日本は理系は頑張ったけど文系はバカばっかってことだ

バブル崩壊以降、先行きの見えない日々をお暮らしの皆さんいかがお過ごしですか?霞ヶ関の人たちも危機感があるらしく、こんな会議をやってるそうです。


産業構造審議会産業競争力部会の設置及び開催について
http://www.meti.go.jp/topic/data/100226aj.html

そして、第一回の会議内容がこれ

第1回
2月25日 問題の洗い出し
なぜ、技術で勝って、事業や利益で負けるのか?
設計・開発・生産現場は国内に維持できるか?

http://www.meti.go.jp/committee/materials2/downloadfiles/g100225a07j.pdf

ははは、この資料、超面白いですね

技術で勝ってビジネスで負けたってことは、いいものは作れるけど、なぜか売れないってことですよね。これはまさに、文系営業マンのビジネスセンスがないから、技術者がどんなに頑張っても売れるものが作れないってことに他ならない。
何年か前、居酒屋で、酔いどれのオッサンが

「日本人はルールの中で努力するけど、欧米は(自分達に有利な)ルール自体を作ることに努力する」

って言ってたのを覚えてるんだけど、まさにその通りだー。
おじさんエラーイ。

台湾や韓国の技術力が上がった結果、日本が苦戦していると考える事自体が間違いなんでしょーね。いま日本が必要なチカラは、たとえ同じ技術をつかってでも売れるものを作ることなんだよね。

まあ、言うほど簡単じゃないだろうけどさ

2010-03-06

404BLOGと金融日記は補完関係かもしれない

有名なブログの内容について、久々に個人的な意見を書いてみる

金融日記 2010年3月5日
笑いごとではなくなってしまった都市伝説みっつを論破する
http://blog.livedoor.jp/kazu_fujisawa/archives/51664219.html

404 Blog Not Found 2010年3月5日
笑い事ではなくなってしまった都市伝説をみっつを論破するを一つ論破する
http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51411909.html

404blogと金融日記の違いは、職業の選択の自由に、スキルによる差別化が必要かどうか?ってところにあると思う。404blogは必要と書いてある。一方、金融日記はスキルいらないとは書いていないけど、派遣社員にも辞める自由があるって書いてあるので、たぶんスキルがなくても辞めればいいじゃんって言ってるのだと思う。

まあ、普通に考えれば404blogのように、自由に会社を辞める権利が欲しければ、そして次の職を簡単に見つけるためには、他人がマネできないようなスキルが必要ですね。そのスキルが、404blogの人はTCP/IPだったりしたわけですね。で、その個人的体験を根拠として、金融日記の「辞めりゃいいじゃん」は破綻しているといっている。

まあ、それはとても現実的なんだけど、でも、実は金融日記の方が、エキセントリックだけど面白い主張かもしれない気がする。といってもあまり現実的でないけどさ。

金融日記の主張のポイントは、はっきり書いてないけど「派遣社員全員がやめることにコミットできれば、クビは派遣社員側の戦略になる」ってことではないですかね。つまり、簡単にクビになることを逆手にとって、辞職を盾に団交しろってことですよ。派遣会社も派遣社員がいなけりゃ商売上がったりなので、全員に簡単に辞められると、逆に困るわけです。派遣社員は自分の待遇をよくするために、派遣会社の弱みを利用すればいいですねー。

まあ、コレはこれでいいんだけど、実際には派遣社員内でも競争関係、つまり自分だけでも安い待遇で我慢するって迷惑なヤツが出てくるので、派遣内で協力を築くのはムリかも。そうなると、結局、404BLOGに戻るんだよね。スキルがなきゃダメってさー。

ということで、何が言いたかったかといえば、404BLOGと金融日記は対立しているというよりかは、補完関係にあるのかもって気がしたのでしたー。

しかし、404BLOGは金融日記を批判してるけど、イマイチかみ合っていない気がする。
だって、金融日記は派遣会社の競争関係について書いているのに、404BLOGは労働者間の競争関係について書いているから。まあ、だから補完関係なんだけどー。