2020-04-02

ギグエコノミーと現代版日雇い労働者

たまたまyoutubeを見ていたら、シリアルアントレプレナー?の家入さんが、空き家を活用したシェアハウスを始めたことを知った。

リバ邸
https://liverty-house.com/

ぼくらLivertyは、社会実験や個を切り売りしながら生きて行くための本拠地として、現代の駆け込み寺シェアハウス「リバ邸」を構えます。
いまの日本には居場所が少ないように感じます。学校か家、会社か家。そのどちらかからこぼれ落ちてしまうと、途端に居場所が無くなってしまう。
リバ邸は居場所でありアジール(避難所、自由領域)です。
行き詰まって前にも後ろにも進めなくなってしまうくらいなら、まずは片道切符だけもって、全国各地にあるリバ邸に遊びに来てください。
「おかえり」と迎え入れてくれる、同じ思いを抱えた様々な仲間がたくさんいます。

– リバ邸発起人・家入一真


これ見て感じた。

日本の若者には、そんなに貧しい人がいるのかと。これは、IT時代の山谷の簡易宿泊所、そのものじゃないか。よく考えると、ギグ・エコノミーとかノマドとか、それっぽい飾りつけられた今風の単語だって、平たく言えば日雇いだ。低成長真っ只中の日本企業の収益性は、彼ら非正規社員の安定しない立場の貢献で、何とか成立している。

もちろん、正社員が良い選択肢とは言い切れない。しかし、技術も経験も人脈もない人が、自由な生き方を標榜して個人事業主を続けるのは、あまりにリスクが高すぎる。彼らが言う自由な生き方を低リスクで享受することができる人とは、正社員・個人事業主、どちらの選択肢も自由に選べる人だけのはず。家入さんは、口触りのよい単語で、スキルのない人たちを収益源にしようとしているように、私には見える。

ノマドなギグワーカーたちが、この先も、同じように働いて、平和に生きていくことを願いたい。もし、そうでなければ、東京の街中はホームレスと半グレ集団がはびこる危険な街に一変してしまう気がしてならない。