2009-01-02

自分のことは分からない

マーケティングリサーチの目的は?と聞かれたら、業界人はこう答えると思う

「マーケティング調査を通じて、消費者の行動や考え方を知ること」

これって、どんなマーケティングのテキストにも書いてある。
そして、この言葉を、調査会社の人々が、お客さんに向かってお題目のように唱える。


ところで、お客さんによっては、この言葉の大切さが全く通じない時がある。
お客さんいわく、

「調査なんて、どうせ、自分たちが想像していた結果しかでてこない」
「調査会社の人が勧めた分析の大切さが、ピンと来ない」

などなど。。。。つまり、金をかけてやるほどのこと?って感じ。そして、自分の営業トークが滑った調査会社の人達は、この手のお客さんを、こんな風にバカにする。

「あいつら、調査の重要性を分かってない」
「あそこは、マーケティングが下手な会社だ」

ちょっと、まてよ。何か変じゃない?

マーケティングとは、消費者のニーズやウオンツを満たすサービスを提供しましょうって話。つまり、提供するサービスを受け入れてもらうのではなくて、受け入れることが出来るサービスを提供しましょうってことだ。だから、マーケティング調査で、消費者の実態を調べなきゃいけない。

ところが、消費者の実態調査を勧める調査会社の人達は、一方で、自分たちが提供するサービスを受け入れないお客さんを批判している。お客さんには、消費者が受け入れるサービスを知ることが大事と言いながら、調査会社は、自分たちが提供するサービスを受け入れろと言う。

すくなくとも、お客さんを批判する権利はないはず
滑った営業トークの原因を、お客さんのセンスのせいにするのは、流行らない定食屋が
客の舌を疑うのと同じ。

いずれにせよ、自分がしていることは、なかなか分からないってことなんだろうね

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