2015-07-12

遅すぎた

会社の上の方が、目に見えて丸くなってきた
ここ1年弱の変化といえば、空恐ろしい位だ
理由は大体想像できる

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転職して1週間後、上の方と初めて会議で顔を合わせた

会議の間中、上の方は、彼の部下を、あらゆる言葉を使い、相当強い口調でなじり続けた。だからと言って、内容は、それほど的外れとも思えなかった。だから、彼の強い批判を乗り越えたとき、会社にも新たな成長が訪れるかもしれない、そんなことを漠然と考えた。

そんな状態が、2年ほど続いた。時が過ぎるにつれて、気が付いた。上の方の批判は、現実的にはパワハラだと。彼の批判はそれほど的外れではなかった。しかし一方、部下に正義がありそうな時でさえ、彼は考えうる揚げ足を取ろうとした。批判が正しく、それに基づいて指導するのであれば、部下がとった及第点を割り引く必要はない。しかし、部下が及第点を取ろうとすると、彼は自分が積み上げてきた考えられる経験と知識、そして恫喝を使って、部下の点数を割り引こうとした。

そんな彼が孤立するのに、多くの時間は必要なかった

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彼は強がっていたと思う

強く見せたい事情があった。強いプレッシャーもあったはずだ。過去への反省もあったに違いない。強い自分が事業を立て直すというストーリーは、彼にとって甘美的だ。虚栄、リーダーシップ、反省、甘い誘惑、プレッシャーと責任感、これらすべての要素が歪に組み合わさった時、不器用で素朴な彼に、強権的な行動が表出した。一言でいえば、実力と義務がアンバランスだった。

しかし、いずれにしてもやりすぎた。そして、気づいたときには、もう手遅れだった。

この2年、あらゆるパワーバランスが崩れた
パワーバランスが変わる中で、何もなかったように、態度を豹変させた人もいた
態度を豹変させた人の中には、彼の強い個性で救われた人も少なくないはずだ
彼は、この激動の中であまりに無邪気だった

いずれにしても、時計を巻き戻すことはできない
そう思う

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