2008-12-20

マーケティング改革

日産自動車のマーケティング改革
(経済産業ジャーナル・2007年2月号)

星野朝子(日産自動車)

http://www.rieti.go.jp/jp/papers/journal/0702/bs01.html


~スペシャリスト化により市場調査の質を向上~

では、本当に異なる立場の部門(調査部以外の部門)から(調査部が)信頼されるような情報の解釈や分析に基づく提案を行うにはどうすればよいかということ ですが、もちろん第1は情報の質を上げるということです。かつての日産では、多くの人が「顧客志向=顧客に聞くこと」だと思っていました。したがって、カスタマー調査といえば、「AとBとでは、どちらが好きですか?買いたいですか?」などという安易な調査が横行し、この調査結果によってAかBかを決めれば、顧客志向であると信じていた人も多く存在しました現在では、市場情報室が関与する多くのカスタマー調査で、このような安易な質問による判断はご法度となっています。本当の顧客志向というのは、顧客に成り代われるくらいに顧客を理解し、顧客の立場でものごとを発想することであって、カスタマー調査とは我々自身がそうなる ために存在するべきなのです。AかBかを聞くような調査をいくら重ねても、我々が本当の意味で顧客を理解するのは不可能です。


しかし、先ほども述べたように、データの解釈というのは、立場によって異なります。また、数が増えれば矛盾が生じるものです。さらに極端に言えば、調査で ある結果を出そうと思えば、それなりの結果を出すことも、不可能ではありません。このような状況では、調査と言うのは所詮、上司への説得材料であって、顧 客の立場でものごとを発想するために行うなどという発想は望めません。したがって、本当に会社全体を顧客志向にするためには、調査を担当する部署は、カン パニー志向でデータを解釈する立場を保証されていなくてはならず、かつ顧客志向を阻害するような調査をことごとく廃止できる権限を持っていなくてはなりません。

AかBかを聞くような調査をいくら重ねても、我々が本当の意味で顧客を理解するのは不可能」

だと思う。けど、現状で、この手のことを打ち合わせで言うと、周りはドン引きしちゃいますね

自分の担当から、すこしづつ取り組んでいきたいな

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