2015-03-10

大学教育と職業訓練

ふと、大学(院)教育と職業訓練について考えることがあった。というか、昨日、ゼミの同窓会に行ったとき、新聞記者になった同級生がいて、その人が、いま、大学の社会的意義を調べているとかで、そんな話になった。

自分自身、大学での勉強は、いまの仕事内容と無縁と言い切れる。じゃあ、何の役にも立っていないかと言われれば、まあ、何かの役に立っている気はする。今、マーケティングの仕事をしているけど、マーケティングが社会科学である以上、社会学部で習ったことが無縁と言い切れないからだ。実際、大学で聞いたような考え方は、ちょいちょいでてくる。でも、だからと言って、直接、その知識を駆使して、仕事をすることは、まずない。

個人的な話をすると、大学を卒業してしばらくしてから、大学院に行った。大学院では、統計学やプログラミングなど、まあデータ分析のお作法を勉強した。大学院進学の目的は、職業訓練そのものであり、勉強内容が、今の仕事に直接関係していることは間違いない。だけど、役に立っているかと言われれば、なぜか、これまた断言しきれない。

なぜかといえば、学校で習ったことは、いわばお作法というか、手ほどきであり、Working knowledgeにはほど遠いからだ。もちろん、学校で勉強した基礎理論をしらなければ、その先もないんだけど、今となっては、学校を出た後のほうが、とんでもなく長いわけだ。だから、なんといっていいかわからないけど、学校で習ったことが役立って、もう、その後の人生ウハウハですわ、とはならないのだ。まあ、当たり前だけど。

なんとなく思うのは、大学教育が職業訓練に結び付けば、大学の社会的価値は高まるのは間違いない。だけど、学生の側からいえば、大学を出た後の人生のほうが圧倒的に長いのも事実なのですよ。個人的には、どんな仕事が向いていそうかなんて、働いてみないとわかりっこないと思うので、そりゃなんでもすんなりいけばいいんだけど、人間万事塞翁が馬と考えて、20代のうちは、勤める会社すべてインターン的なノリで過ごしても悪くないんじゃないかと、無責任に考えたりもする。

と同時に、学校(大学院)で習ったこと、例えば、自分でいえば統計学やデータ構造とアルゴリズム系の基礎理論ですら、関連する職に就いてるにもかかわらず、もうすっかり忘れ去ってしまっており、知識の錆びつき具合もハンバなく、どんどんバカになって行っているいることは確実なので、定期的に頭の中身をアップデートし、凝り固まった頭をほぐさなきゃいけないんだけどなあ~、とよく考える今日この頃なのである。

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