2011-05-16

An Introduction to Models in the Social Sciences

昨夜思い立って、前から読んでみたいと思っていた本を買ってしまった

An Introduction to Models in the Social Sciences
Chales A. Lave, James G. March(1993)


わが社でモデルを使った分析を行うこととは、すなわち、分析手法に多変量解析を使うことを意味します。まあ、そりゃそうなんです。この場合のモデルとは統計モデルのことですよね。でも、モデルの本来の意味は、ある現象をうまく説明できる要因を、因果関係や相関関係などで構造化したものだと思います。その意味で、モデリングの方法とは、統計学に限らず、解析とか線型代数、はたまた言葉によるなど、べつに手法は問わないはずです。そう考えると、モデリングの本来の意味からすれば、モデリングは、モデルの説明力とか含意の大きさこそが、モデルの価値につながるはず。

ということで、この本は、(社会科学において)モデリングを行うとは、どいうことか?つまり、どんなモデルがあって、何に注意すべきか?について説明している本、、、、で、モデリングの本質について解説した本なはずなのですよ。

で、なんと昨夜注文して、今日の夜には手元に届きました。

ちょっと読んでみたところ、社会科学で言うところモデルには、代表的なのがいくつかあり、それは

・選好(Choice)
・交換(Exchange)
・適応(Adaptation)\学習(Learning)
・Diffsion(拡散)

と書いてありました。今まではっきり考えたことなかったけど、そーいやそーだと合点が言ったのでありました。とくに適応と学習は、僕の大好きなモデルであり、いまから読むのが楽しみなのです。

コトラーのマーケティングマネージメントを読むまでもなく、マーケティングでもたくさんのモデルはありますが、統計を使わなきゃモデルを作れないと思っている人々に対して、江頭チャンじゃありませんが、一言物申せる知識がつけばいいなーなんて思っています。

まあ、知識があっても、度胸がないんじゃしょーがないけどー。
ヨソモンにとって、プロパーの壁はでかいのです。

で、ちなみに、コトラーのマーケティングマネージメントも、4月初旬に買いました。


コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント 第12版


この本も、ケラーのブランド戦略本と同様、買うべきか、買わざるべきか、そーーーーとーーーー迷いに迷った挙句、買ってみたのでした。いま6章まで読んでみました。

で、感想。この本もすばらしいです。買ってよかった。

マーケティングとは、おそらく、経営学とか経済学、心理学、社会学など、社会科学本流からの応用という側面が強いと思われます。そもそも経営学自体が応用の面がつよく、その下位にあるマーケティングでは、さらに応用面がつよくなることは当然です。で、この本は、マーケティングを応用社会科学の側面からじっくりと解説しています。もちろん、本流の社会科学系統から見れば、応用しているモデルは古臭かったり、時代遅れだったりしますが、まあ、そのレベルでもビジネスの多くはうまく説明でき、その意味で、いまだマーケティングとは、そのレベルにとどまっているということかもしれません。

たとえば、この本では、消費者の購買に影響する要因として、準拠集団の話が出てきます。おもえば、学生のとき、社会学入門授業でこの話を聞き、なんて当たり前の話をするんだと思った覚えがあります。が、しかし、いまになって、準拠集団の話を考えると、確かに、商品選択は自分の好みだけでなくて、所属している集団の価値観も織り込まれているなあ~、などとあらためて納得してしまうのであります。

ということで、たぶん、ここ2年くらいで有斐閣のマーケティング本を読みまくったこともあり、コトラー本は、うわさにたがわず、すばらしー本だと、しみじみ思う今日この頃なのでした。

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