東洋経済新報社
キヤノンシステムソリューションズ株式会社数理技術部
需要予測の「手法」ではなく「使い方」を説明した本
調査会社にいたとき、よく、利益につながらない調査は無駄、言い換えれば、発注するんだから、利益につながる調査結果を出せ、といったことをよく言われたものだ。まあ、確かにそうです、正論です。が、1回コッキリの調査で利益につながる調査ができるのかといわれれば、そんなことがあるのでしょうか?というのも事実なわけで。
マーケティング業界以外(たとえば製薬とか金融系)の事情はよく分からないけど、データ分析をする直接の利益とは、分析対象への知識が増えることではないか、とおもうことがよくある。言い換えると、何を調べると利益が増えるのかがわかるようになる、、、ということ。
たとえば、どこかの業界で競合とか消費者のことを調べると、利益を増やす打ち手が思いつくとする。
そこで、まず、何を調べるか考えて、市場調査したり、自社の手持ちデータで分析してみる
すると、なにがしかのデータ傾向が分かる
で、自社(Company)・競合(Competitor)・消費者(Consumer)にどんな事情があったら、そんなデータの傾向になるか、つれづれ考える
もし何か思いつくことがあれば、思いつきに基づいて、何か手を打つ
調査対象・分析手法・データ解釈・施策、全部正しければ儲かるし、どれかひとつでも間違っていれば儲からない。
で、この中で特に重要なのが、最初の何を調べるかを決めること。利益と最も関連が深い競争のポイントを調べるべきなのですが、その勘所が、一体全体どこにあるかを探るのが、もっとも大変なわけであります。が、データ分析にトッポイお客さんは、調査することと、調査対象が正しい(=競争環境や消費者行動の勘所)ことを混同しがちなわけです。
じゃあ、どんなときに競争のポイントに迫れるか?といえば、データ分析を繰り返すうちに、市場の知識の増えてきて、儲けるための勘所が分かってくるわけです、たぶん。まあ、データ分析のPDCAですかね、、、といったことを需要予測という面からまとめてあったのでございます。
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