で、思いました。 まあ、単純に考えればさ、youtubeにフジテレビの映像資産を無断引用されてけしからん、商売の邪魔だって話。だから、削除したわけだ。でも、これは、ごくごくごーーーく、単純に考えた時だけの話。
でもさ、よく考えてみれば、状況はちょっと違うんじゃないの?
まず、youtube見て満足するような人は、平井賢や椎名林檎の本当のファンではない、と思う。 本当のファンであれば、(発売されてるとして)この大元の映像や、CDがほしいはず。 本当のファンは、平井賢や椎名林檎を応援したいはずだよ。 だって、大衆演劇や演歌歌手を応援しているおばちゃんは、入場料の他に、おひねり渡すじゃんか!
もし、この仮定が正しいのであれば、、この映像がyoutubeから削除された時の利得は、その映像を購入して損するはずの一見さん的、どーーーでもいいファンだけ。でも、この人たちは、そもそも平井賢のファンにならないはずの人たち。つまり、そもそものターゲット顧客でもない。つまり、間違えて買ってしまう人。よって、youtubeの映像を削除する事によって得られる利益とは、勘違いして買うかもしれない人の金。なんか、すげーーー、バカみたいなんですけど。ま、フジテレビらしいといえば、そうかもしれない。
さらに、この映像を削除した事によって失う利益もある。それは、youtubeの映像を見てファンになったかもしれない人達が払うお金。平井賢が、一見さんファンではなく、根強いファンに支えられてるとするならば、この機会損失は大きい。しかも、コレだけよい映像を見せられたら、好きな人なら、CD買って応援したくなるはずだよ。しかも、なんら利害関係もないファンが、SNSなどを通じて、平井賢のよさを「自分勝手に、かつ、無料に」宣伝する。口コミの重要さが指摘されておきながら、口コミの芽を摘むフジテレビのセンスは伊達じゃないね。
まっ、規制に守られた、非競争的な世界の住人のようなので、無理も無いんだろうけどさ。
ところで、この手の話を、先月、受けたマーケティング研修でもきいたのだ。
「企業は、お客さんに自分達が提供するサービスの良さを信じてくれと懇願する。一方、企業は、お客さんを、そう簡単には信じようとはしない。」
つまり、こういうこと。
企業は、自分達が提供するサービスの良さを、お客さんに信じてもらえるように行動したいと目標を掲げる。しかし、一方で、企業は、自分達のお客さんは、提供するサービスをタダで受けようと、隙を狙っていると信じている、つまりお客さんを信じていない、と言う事。 お客さんに信じて欲しいなら、まず、企業がお客さんを信じなきゃいけないんじゃないの?ってことだね。
このフジテレビの例は、悪い方の例になる。 自分達の映像資産を、無料で勝手に利用されるとしか、youtubeを見ていない。 でも、それは、youtubeの一面に過ぎない。youtubeの映像を見てファンになるかもしれない人たちを見逃している。おろか。
フジテレビの社員は、試食コーナーの食べ物を酒の肴にして、酒盛りを出来るような人たちの集まりなのかもしれない。まっ、それくらい面の皮が厚い人たちが集まってるようだけど。
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