現代マーケティング論 (有斐閣アルマ) (単行本)
高嶋克義・桑原秀史(著)
有斐閣書店(2008)
マーケティング理論の基礎を、体系的に紹介している本。
この本の特徴は、2つあると思う。それは、具体的な事例紹介に走らないこと、そして、理論体系の展開を重視していることだ。
ところで、勤務先の業務は、クライアント企業のマーケティング活動のお手伝いをすること。だから、多くの社員は、マーケティングについて、一家言もっている。実際、職種柄、各社のマーケティング戦略や、それぞれの戦略の結果(成功・失敗)をしることは多い。で、その経験を持って、クライアント企業の戦略を、高みからあーーだこうだ、評価するのだ。入社2~3年目もすれば、「あの商品は売れない(売れる)」とか、「××社は、マーケティングがへたくそだ」とか、評論家的な意見をイッパシに言うようになる。しかし、、、、だ。会社の中で、マーケティングの理論的な根拠をきちんと踏まえて発言・分析をしている人は、いったいどれくらいるのだろうか、、、、とよく思う。だって、多くの場合、成功・失敗の評価はでるにせよ、「なぜ」成功したか・失敗したかは、よく分からないはずなのだが。
では、どうしたらいいのか?もし、「成功・失敗」の理由を知りたいなら、やはり、マーケティングの「理論」を知るべきだと思う。理論を用いて、「成功・失敗」の理由を、フォーマルに分析する。「成功・失敗」の理由をフォーマルにつかむ事ができれば、つぎの戦略へ生かす事ができるはずだ。
この本は、マーケティング理論を体系的に解説している。もちろん、ほかにも、マーケティング理論を解説している本は、たくさんある。でも、この本ならではの特徴があるとしたら、理論が「網羅的ではなく体系的」なところだ。だから、STPや4Pを概念的にを解説するにとどまらない。この本では、無差別曲線と等費用曲線からSTPを解説したり、4Pの中でもProductの重要性を強調し、PLCとの関係について詳しく解説している。このような解説を展開する本を、ぼくは、今の所、よんだことない。
マーケティング理論は、聞いた事があるような話しばかりだ。でも、そのことと、理論をにきちんと理解し、使えいるようになる事は、全く別の事だとおもう。その意味で、理論を踏まえマーケティング実務を取り組みたい人にとっては、とても大事な本多と思う。
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