電通社員の過労死が、いまだ大きな話題になっている
数か月間にわたり、認められているだけでも、月に100時間以上残業したあげく、自殺してしまったそうだ。上司のパワハラ(やんわりと表現すれば、仕事上での厳しい指導)も、自殺の原因の一つだと言われている。12月に入ると、労務担当者は書類送検された?される?とも報道された。
で、この事件?について、つれづれ思うこと
(1) この程度の残業で自殺
月100時間程度の残業で自殺するなんて甘えだ、という言い方をたまに見かける。その手の失言で、批判された大学教授もいた。
個人的に思うのは、月100時間の残業、2~3ヵ月だけ我慢するのは堪えられる。だけど、未来永劫つづくとなると、やってられない。月100時間とは、一日平均4時間の残業がほぼ毎日つづき、それに加えて、少なくとも毎週土曜日は、丸一日働く必要がある(土日休みだとして)。一日8時間労働で、9時出社ならば、仕事が終わるのが早くて22時になる。考えただけでヤダ。堪えられない。
で、そもそも、なんでそんな訳の分からない残業が発生するのか考えてみた
(2) 業務が迷走
個人的な経験によると、過剰な残業発生するのは、業務が炎上しているときだ。こういう時には、たくさんのわからない病にかかっている
・ 何をすべきか
・ どのくらい時間がかかるか
・ どのくらい・どんなリソースが必要か
・ なにが目的か
・ どうすればお客さんが満足するか
が、皆目わからない。
何がゴールなのかわからないので、手当たり次第に、やみくもに作業する。それでも時間を費やすので、なにかしら成果はあがる。しかし、そもそも目的を理解していなので、成果が増えるにしたがって、なぜか心配と懸念が指数関数的に増える。で、迷走した挙句、成果物は理解不明・複雑になり、お客さんが激怒する。そりゃ、作っている本人たちが何しているかわからないので、話を聞くだけのお客さんが理解できなのなんて、当然。ザ Death March
これは、そもそも、できもしない仕事を請け負ってしまったことが問題。マネージメントが崩壊していると、こういう憂き目にあう。
(3) 金を使う気がありません
例えば、やるべきことも、かかる時間も分かっている。だけど、投入リソースを、わざとすくなくするケースがある。まあ、単純に言えば、人件費や設備費をケチって金を使わないということだ。シニアマネージメントは、法律に則って従業員を働かせる気などまったくなく、彼らは従業員を家来か奴隷か子分だと勘違いしている。そもそも、シニアマネージメント層も、奴隷から人間界に解脱したので、一般職は、こういうバカな働き方をして当然だと思っている。でも、このパターンは、実は(2)に比べればラッキーな方だ。なぜならば、やるべきことは明確なので、時間はたくさんかかるけど、いつ終わると想像できるからだ。
(4) 電通のケースは?
電通のケースは、(2)+(3)だったのでは?と想像する。よく、バブル以前に働き始めたジジイが、おれたちは、月100時間以上残業したものだというやつがいる。が、それは、繁忙期が明確な(3)のケースに違いないと信じている。(2)はプレッシャーもきつく、労働時間も長時間に及ぶので、よっぽど精神的にタフでないと、そうそう長時間働くことなどできない。
電通の労務担当者が書類送検されたと報道されていた。その人は、会社の利益を増やすための人柱となり、労働法を破った挙句、犯罪者になってしまった。会社のために犯罪者になるなんて、個々人的にはありえない人生の選択だ。従業員を犯罪者に仕立て上げる会社や上司のものとでなんて、雑多い働きたくないと思うわけなのです
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