黒田官兵衛 - 「天下を狙った軍師」の実像 (中公新書)
諏訪 勝則 (著)
一次資料にもとづいて、大河ドラマで放映している黒田官兵衛の生涯を追った本
英雄伝の常として、黒田官兵衛の生涯も、後世の創作と思われる逸話が多いようだ。この本は、なるべく一次資料に基づいて、官兵衛の生涯を丁寧に追っている
この本の内容はともかくとして、久々どころか、何十年ぶりに大河ドラマを見ている。なんで見る気になったかはよくわからない。最近、テレビを見るのもいいもんだとおもっている
今回の大河ドラマで好感を持てるのは、軍師よりも、義理堅く、人情的で、一本気な官兵衛を描いているところだ。なんとなく事前の印象では、知略・謀略に長けたところにフォーカスするものだとおもっていた。しかし、実施には、論理的な思考を支えている、一言でいえばまじめで一本気なところをうまく描いてあるように思う。これは、まったく個人的な印象なのだけども、論理的思考に優れている人の中で、小ずるい人はいないのではないかとよく思う。なぜならば、論理性を保つということは、論理に対して誠実であることが必要であり、そのことは、物事や自分の行動の中の矛盾を許さないことと同じことなんだろう。
といいつつも、賢いのに小ずるい陣内孝則演じる宇喜多直家も、それはそれで好きだったりする。
毛利からすれば、宇喜多は倒すには大きいけど、対立するには小さい。そのことを宇喜多直家はよく理解しているし、毛利がそのように考えていると、宇喜多直家が見切っているところが見事だ。
しかし、謀略家の宇喜多直家を陣内孝則が演じるのは、この上なくマッチしていると見るたびに思う。あと、博多の街づくりで、神屋宗堪がでてくるかが、いまから楽しみなのだ
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