~アスクルの事例で学ぶ~
池尾 恭一 (著), 井上 哲浩 (著)
アスクルの事例を用いたID-POS分析事例
マーケティング戦略に積極的にデータ分析を使うのは、消費者むけビジネスでは外資系FMCGメーカーと通販会社ではないか。で、この本は、アスクルで、どんな感じでマーケティングにデータ分析・データマイニングを活用したか?を、当たり前だけど、ふんわりと紹介している。
1部は、マーケティング戦略、とくに流通という視点から通販会社であるアスクルを分析している。市場の成熟の程度や、消費者の知識量によって、商品の品揃えやメーカーと販売店との関係が変わるという話。きっとそうに違いない、と思うような内容が書いてある。しかし、実は、3部の内容とは直接関係ない気がする。あと、日本語が読みにくかった。
2部は、分析手法の解説。データマイニング手法に加えて、普通のデータ解析で使う相関や回帰分析について簡単に説明している。ちなみに、いままであまり真剣に考えてなかったが、データマイニングと統計解析の違いが、母集団を推定するのが統計解析で、今あるデータを、うまく分類したりルールを見つけたりするのがデータマイニングということに気づいた。
3部は、アスクルの購買データを用いた実際の分析例。ただし、当たり前だけど、具体的な内容ではなくて、マーケティング課題にそって、どんな分析方法を使えば良いか説明している。ポイントは、顧客のセグメンテーションに基づいて、継続顧客のセグメント移行につながる商品(カテゴリー)を識別したり、商品の併買関係の分析を明らかにしたり、トラッフックビルダーを調べたり、、といったところ。最後に、ブランドスイッチをMDSを使って分析している。色々分析してあって、なにやら分かりにくい感じがした。でも、煎じ詰めると、たぶん、こういうことだと思う
1. 最も売れている商品をトラフィックビルダーと考える。なぜならば、トラフィックビルダーとなる商品は、一番いろいろな人に買ってもらっているから。併買構造のベース。
2. 併買構造をもとに顧客をセグメンテーションする。おそらく、買う商品が似ている人たちは、似たような嗜好をもっているにちがいない。そして、各セグメントを購買金額と頻度、全体に対する構成比の3点から評価。もちろん、多い方がすばらしい。
3. トラフィックビルダーと各セグメントとの関係を調べる。各セグメントはトラフィックビルダーを軸に買い物をしているのか、そうではないのか?を調べる。つまり、トラフィックビルダーを売り込みのネタに使えるかどうか?
4. さらに、各セグメント内では買う確率が高いけど、セグメント内の特定顧客が買っていない商品をしらべる。たぶん、似た嗜好を持ってるから、似た商品を買うに違いない。
5. 最後、より重要なセグメントに移行するグループがあるならば、それをドライブした商品を調べる。たぶん、特定のセグメントなかには、もっと買い物をするようになる商品があるにちがいない、ってこと。
といったところか。で、1. ~5. を調べるために、重回帰・ロジステック回帰・バスケット分析・クラスター分析などを行なっている。.
マーケティングテーマも身近だし、使っている手法もオーソドックスなので、その気があれば誰でも、同じことをできる気がする。ただし、テーマと手法、さらにID-POSの3者に通じている人がどれくらいるのかが問題って気がしなくもない。あと、分析ストーリーもそれほど明瞭ではないので、ID-POS的なデータに馴れていないと、理解は難しいかもしれない。それと、セグメンテーションは因子+クラスター分析じゃないとできないと思うけど、それ以外の分析は、別に無理して多変量やデータマイニングしなくても、同じような結論を出せるのではないか、、、、などという感じがしましたとさ
マーケティング戦略に積極的にデータ分析を使うのは、消費者むけビジネスでは外資系FMCGメーカーと通販会社ではないか。で、この本は、アスクルで、どんな感じでマーケティングにデータ分析・データマイニングを活用したか?を、当たり前だけど、ふんわりと紹介している。
1部は、マーケティング戦略、とくに流通という視点から通販会社であるアスクルを分析している。市場の成熟の程度や、消費者の知識量によって、商品の品揃えやメーカーと販売店との関係が変わるという話。きっとそうに違いない、と思うような内容が書いてある。しかし、実は、3部の内容とは直接関係ない気がする。あと、日本語が読みにくかった。
2部は、分析手法の解説。データマイニング手法に加えて、普通のデータ解析で使う相関や回帰分析について簡単に説明している。ちなみに、いままであまり真剣に考えてなかったが、データマイニングと統計解析の違いが、母集団を推定するのが統計解析で、今あるデータを、うまく分類したりルールを見つけたりするのがデータマイニングということに気づいた。
3部は、アスクルの購買データを用いた実際の分析例。ただし、当たり前だけど、具体的な内容ではなくて、マーケティング課題にそって、どんな分析方法を使えば良いか説明している。ポイントは、顧客のセグメンテーションに基づいて、継続顧客のセグメント移行につながる商品(カテゴリー)を識別したり、商品の併買関係の分析を明らかにしたり、トラッフックビルダーを調べたり、、といったところ。最後に、ブランドスイッチをMDSを使って分析している。色々分析してあって、なにやら分かりにくい感じがした。でも、煎じ詰めると、たぶん、こういうことだと思う
1. 最も売れている商品をトラフィックビルダーと考える。なぜならば、トラフィックビルダーとなる商品は、一番いろいろな人に買ってもらっているから。併買構造のベース。
2. 併買構造をもとに顧客をセグメンテーションする。おそらく、買う商品が似ている人たちは、似たような嗜好をもっているにちがいない。そして、各セグメントを購買金額と頻度、全体に対する構成比の3点から評価。もちろん、多い方がすばらしい。
3. トラフィックビルダーと各セグメントとの関係を調べる。各セグメントはトラフィックビルダーを軸に買い物をしているのか、そうではないのか?を調べる。つまり、トラフィックビルダーを売り込みのネタに使えるかどうか?
4. さらに、各セグメント内では買う確率が高いけど、セグメント内の特定顧客が買っていない商品をしらべる。たぶん、似た嗜好を持ってるから、似た商品を買うに違いない。
5. 最後、より重要なセグメントに移行するグループがあるならば、それをドライブした商品を調べる。たぶん、特定のセグメントなかには、もっと買い物をするようになる商品があるにちがいない、ってこと。
といったところか。で、1. ~5. を調べるために、重回帰・ロジステック回帰・バスケット分析・クラスター分析などを行なっている。.
マーケティングテーマも身近だし、使っている手法もオーソドックスなので、その気があれば誰でも、同じことをできる気がする。ただし、テーマと手法、さらにID-POSの3者に通じている人がどれくらいるのかが問題って気がしなくもない。あと、分析ストーリーもそれほど明瞭ではないので、ID-POS的なデータに馴れていないと、理解は難しいかもしれない。それと、セグメンテーションは因子+クラスター分析じゃないとできないと思うけど、それ以外の分析は、別に無理して多変量やデータマイニングしなくても、同じような結論を出せるのではないか、、、、などという感じがしましたとさ
0 件のコメント:
コメントを投稿