新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術
齋藤 嘉則 ダイヤモンド社
元マッキンゼーのコンサルが、会社でおこる問題を解決する方法についてまとめた本
ほとんど読まないけど、たまに元戦コンといわれる人たちの、いわゆる業務ノウハウ本的なものを読む時がある。で、彼らの本を読むたびに感心するのは、ソフトスキルの使いこなし方だ。
この本で書いてあるMECE・ロジックツリーを知らないサラリーマンはほとんどいないはず。がしかし、MECEの原則に忠実にしたがい、ロジックツリーで問題を分解し、アクションにつなげることができる人は、一体何人いるのだろうか?とも思う。
MECEもロジックツリーも、表面的には単なる枠でしかない。パワポやエクセルさえあれば、それっぽい図を描くことは簡単。がしかし、大切なことは、目の前の現象や問題を、いかにシンプルに、モレなくダブリなく表現するか?なはず。多くの場合、自分の目の前で起きていることは、多くの人の事情や、歴史的な背景が絡み合い、無意味に複雑になっている。その無意味に絡みあう糸を解きほぐすツールがMECEであり、ロジックツリーなのだ。
がしかし、現実には、多くの人は、自分が扱おうとしている問題を難しいと言いたいがために、意味不明で要因が複雑な図を作る。そのうえ、そういうヤツに限ってパワポをこぎれいに作ろうとする。が、それは無意味。いかに、物事を包括的にシンプルに捉えれるかが大事だ。
といっても、いきなり物事を包括的、かつ、シンプルにとらえることは非常に難しい。で、どうするかと言われれば、ゼロベース思考と仮説思考を使えばよい。いままでの経験にとらわれず、今行っていることの本質的な機能を改めて考え直してみることがゼロベース思考。がしかし、それが本当に正解かはわからない。そこで、PDCAを使いながら、いま考えていることが正解かどうかを常に確認し、アクションを修正することが大事だ。それが仮説思考。
書いてあることは、至極ごもっともなことばかりで、さらりと読める。がしかし、さらりと読めることと、この内容に基づいて自分が現状を把握し、行動できるかどうかは、全く別問題。経験を積み、サラリーマンの垢にまみれて脳の動きが鈍った中年オヤジにオススメしたい
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