春先に、迷いに迷った末に買ったケラーのブランドマネジメント3版を、ついに読み終わりました!
戦略的ブランド・マネジメント 第3版(2010)
ケビン・レーン・ケラー
価格は7000円異常、おっと変換まちがい、7000円以上だし、ページ数も800ページ異常、いや、以上と、マジで、ちょー敷居が高い本で、買っては見たものの読み通せる自身は皆無だったのです。が、半年以上かけ、よーやく読み終わりました。通勤電車の中で、来る日も来る日も読んで半年以上かかりましたよ。
で、以下、感想。
結論から言えば、素晴らしい本です。
価格・ページ数・内容、いずれの点においても、マーケティング業界で、この本以上にバイブルという言葉がふさわしい本はないと思えます。その意味で、マーケティングやブランディング業務(商品企画・広告・調査)に携わる人で、この本を読まない人は、モグリか天才かのいずれ?という気がします。
思えば、マーケティグリサーチの分析が仕事になった当初、「パッケージがダサイ」とか、「ネーミングがダサイ」とか、「CMがダサイ」とか、「そもそも、なんとなく、この商品イケテナイ」と、クライアントの商品を酷評したうえに、中学生のような感想文をお客さんにレポートする同僚たちにドン引きしたものでした。
経済学やゲーム理論、心理学、統計学まわりで学生時代を過ごし、かつ、一応、大学院まで行った、社会科学のお作法の一端を知っていると勝手に自負している自分としては、調査結果とは何の関係もない自分の感想文を、お客さんのレポートに、平然と書く感性がまったく理解できませんでした。さらに、(クライアントによっては)到底、分析とはいえない、単なる個人的な感想レベルのレポートを真剣に聞き入る姿を見て、さらに激しく混乱したのでした。
が、その混乱となぞも、ようやく解消しつつあります
パッケージやCMがブランディング、あるいはポジショニングに対して、どのような影響を与えるのか?言い換えると、商品のポジショニングをに、商品の物理的特性・消費者の心理的特性が、どんな影響を与えるのか?というSTPの根源的な問いにたいする答えが、この本は書いてあるのだ。(ケラーは、それをComsumer Based Brand Eqqity、略してCBBEと呼んでいる)。実務家は、何か困ったことがあれば、このCBBEに立ち戻れば、必ず打開策にたどり着けるとおもわれます。
が、ケラーの素晴らしいところは、ブランディングの基本を押さえただけでない。
実務家がよく採用するブランディング手法(たとえば、サブブランド・成分ブランド・2次連想)についての活用ガイドもまとめいている。
たとえば、実務家ならではの悩みだと思うが、自分が管理対象としているブランドで、すでに傘ブランドと、サブブラランドがあるけど、この二つをどう管理すべきかわからないという状況は多いだろう。つまり、傘ブランドの重要さ、サブブランドの重要さもわかる。でも、2つのトレードオフ、あるいは役割分担の基準がわからない、、、、そんな悩みも、ケラーが、ブランドの管理ガイドとその根拠を提示している
ブラマネやリサーチャーは、与えられた課題に対して、ケラーのガイドを 頼りに業務に当たれば、ひとまづ打つべき施策を立案できると思われる。で、さらに、打った施策が失敗したとしても、そこから学べることは、ケラーを知らないときとは比べ物にならないほど多くの経験を糧にできるだろう
と、ケラー万歳的なべた褒めですが、それくらい素晴らしいと思える本なのでしたー
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