2010-08-04

誰が何をネグレクト?

ちきりんって有名なブロガーがこんなことを書いていた

Chikirinの日記
2010年8月1日  誰が何をネグレクト?
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20100801

あなたは、
あなたの奥さんは
あなたの娘さんは、
20代で結婚して、子供を2人産んで、離婚したら、母子で自活できますか?
 (中略)
どんなに能力、やる気があっても幼児2人抱えて自活できる20代の女性なんてほぼ皆無です。
 (中略)
20代で結婚して出産した人が離婚したら、自動的に“誰かが支援する必要”があるってことでしょ。
支援するのは誰?
・別れた夫(慰謝料、養育費)
・実家の親
・公的福祉(生活保護)

Chikirinの日記って、たまに見るんですけど、言うほど社会派って感じじゃなくて面白くないんですよ、、、、まあ、気に食わなきゃ見なきゃいい話ですよね 。といいつつ、今回はこの記事について考えてみる

なんでChikirinがこんな事を書いていたかと言うと、離婚した若い母親が、生活苦から育児を放棄(ネグレクト)して、子供を死に至らせた事件が先日あったんです。で、母親が非情だって批判する世論があるようなんですが、それに対して、Chikirinが

・離婚する可能性は誰だってある
・母子家庭の生活は苦しいのは当たり前(だから生活保護できめ細かくフォローすべき)

と擁護していて、母親は生活苦で子供をネグレクトしたけど、社会は苦しくなると分かっている母子家庭の母親をネグレクトしたじゃんかと世間を批判しているのですよ。

まー、そりゃそうかもーと思いますね。ところで、昔こんな本を読んだことがあります

「人が人を殺すとき―進化でその謎をとく」
マーティン デイリー・マーゴ ウィルソン

この本は、あらゆる殺人のパターンをカナダの学者が調べた結果がかいてあるんですよね。で、まあ色々な殺人があるんですけど、その中に、母親が自分の子供(嬰児)を殺すときのこともしらべてあるんです。で、どんな時に母親が自分の子供を殺すのかといえば、子供の父親がハッキリしないときなんですよね。で、なんで父親がハッキリしない時に母親が子供を殺すのかといえば、話は簡単で経済的な支援を父親から受けられないからです。たしか、この調査、アマゾンかどこか?の未開の地で地道に調べたら、そういうことだって分かったんですよ。

つまり、子供を育てるかどうかは、子供への愛情と、母親が持つ(あるいは支援される)経済力とのなんらかの足し算で決まってくるってことです。となると、この(子供を殺した)母親とおなじだけの愛情をもっている母親たちは、子供を殺した母親が稼げる生活費しかお金がなくても、子供を成人までつつ がなく育て上げることができるのか?ってところが問題の勘所になりますね。つまり、母親の愛情と収入で調整した時に、子供を殺してしまう割合こそが問題なんです。

で、さっきの本ではやっぱり母親が離婚すると子供を殺す割合がたかくなるので、やっぱり生活保護が大事ってことになるんですねー。 ということで、Chikirinの言うとおりですよね。

でも、まあ世間様の方から考えると、どんな理由があっても子供を殺す母親を非情だという道徳があれば、母子家庭に対する社会からの補助(公的・私的は問わない)は少なくなるから、周りはそっちの方が助かるかもっていうのはある。そういう意味では、母親に道徳を求めるのは、自分の持ち出しを少なくしたい非道徳的な世間さまの主張なのかもしれない。

なんか話がとっちらかったけど、そんなところです

そんじゃーね

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