Chikirinの日記
2012-02-24 解雇するスキル
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120224
さて皆さん、皆さんの部下に「かなり仕事ができない」人がいるとしましょう。「こりゃ、もう救いようがないな。アカンわ」というレベルの部下だとしましょう。解雇規制のない世界では、その人を解雇するのは、あなたの仕事です。
2012-02-24 解雇するスキル
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20120224
さて皆さん、皆さんの部下に「かなり仕事ができない」人がいるとしましょう。「こりゃ、もう救いようがないな。アカンわ」というレベルの部下だとしましょう。解雇規制のない世界では、その人を解雇するのは、あなたの仕事です。
心に刺さったChikirinの日記って、じつは、今まで一個もありません。が、それでも、なぜか、チョイチョイ見てしまいます。理由は、おそらく、鈍い私の感性では、到底、気がつけない素晴らしい内容がかいてあるからなんだろうなあ、、、などとつれづれ思うわけです。
で、今回の解雇規制の話。
一見もっともらしいんですけど、根本的に変な気もします。そもそも、解雇規制がなくなったら、Chikirinが言うように、「上司が使えないと判断した社員を、上司の胸先三寸で、いとも簡単に解雇できる」ようになるんですかね?
解雇規制の話って、ふつう、正社員と非正社員との格差改善とか、若者世代の待遇改善したい!、みたいな文脈で出てくる気がする。つまり、正社員がすごく守られているから、非正社員の待遇がわるくなる。だから、解雇規制を緩和して、正社員と非正社員間の流動性を高めよう。さらに、年寄りほど正社員が多いので、若者世代の待遇改善につながる、、、というお話。Chikirinのいうように、使えない部下をクビにして管理職が自分の給料を上げられり権利のことを、解雇規制の緩和とはいわないと思うし、言わないでほしい。なぜなら、お下品すぎるから。
といいつつも、大雑把に考えると、どんな事情であれ、使えない社員を解雇すれば、職場の生産性なり、雇用の流動性はあがるかもしれない。がしかし、一方で、管理職の職責を果たすためには、解雇が絶対必要な権利かといわれれば、それも関係ない気がする。管理職は、自分たちの権利が増えるのは、どんな権利であろうとwelcomeなんだろうけど。
むしろ、この日記は
「わたしは、外資で部下のクビを切りまくって、バリバリ働いてきたのよ。そして、アーリーリタイアもしたの、すごいでしょ、オラ、どうよ。わたしの才能と、アメリカ、金融万歳!」
的な感じなんですよね。でも、外資だからといって、クビを切りまくるわけでもないし、上司にクビっ
ぽいことを言われたからといって、日本に解雇規制がある限り、自主退職に応じる必要もない。むしろ、会社側がやめてほしいと思っているならば、会社都合で退職金を割りましてもらえるほどやめてもらいたいと思ってもらえるまで粘るべきだ。そもそも、上司にクビを宣告されるのは、仕事が出来ないというよりかは、上司との折り合いが悪いことのほうが多いと思われ。まあ、そうだとしても、いや、むしろ、そうだからこそ、管理職たちは、部下の能力の足りなさを理由にするんだろうけどさ。
外資に首切りの実態は、こちらのほうが現実的かもしれないし、世の中の複雑怪奇さを説明しているし、自分の体験と合致していて、面白いのでオススメです!
クビと辞職、どちらがトク? 外資系金融のリストラについて考える (2/2)
山崎元,Business Media 誠
http://bizmakoto.jp/makoto/articles/0809/04/news008_2.html
まあ、Chikirinは、自分にとって都合の良いことを、いかにも世の中の正義だと主張する悪い癖があるとよく思うけど、今回も、そんな感じなのでした。